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2010-01-19-Tue- [ハイチ大地震]長期的支援が必要 自衛隊部隊の活動を考える

 国際緊急援助隊(JDR)の医療チーム25人が18日に活動を開始しました。ポルトープランス近郊レオガン入りしたのち準備を整え、治療活動を始めました。昨日治安が心配であるという旨を記しましたが、同地にPKO司令部と駐屯地を置いているスリランカ軍によって護衛が行われるということで調整がついたようです。現地では物資の略奪などで治安が悪化しているため、米軍など各国部隊と警察が治安対策にあたっています。また、この治安悪化を受けて国連の潘基文事務総長は、国連平和維持活動PKOにあたる国連ハイチ安定化派遣団に3500人(兵士2000人、警察官1500人)追加派遣することを安全保障理事会に勧告しました。ちなみに現在約9000人がPKOで治安維持にあたっています。また、ロイターによれば今週半ばには港湾の一部使用を再開し、海上からの荷揚げができるようになるということです。隣国のドミニカ共和国から陸路で輸送が行われていましたが、これで物資がより届けられることでしょう。

 医療チームの活動が休憩返上で行われる中、二石昌人団長が長期的支援が必要だとの見方をしめしました。二石団長は、負傷者が多く治療を引き継ぐ病院が機能していないことを挙げ、JDR医療チームが引き揚げた後に長期滞在可能な自衛隊部隊が医療支援を行うことが望ましいとの考えを語りました。陸上自衛隊は70~80人規模の医療部隊を中部方面隊、中央即応集団からの要員を中心に派遣する予定ですが、やはり更なる派遣も必要な気がしてなりません。防衛省でじっくり検討されているでしょうが、可能性の一部を考えてみます。

 自然災害で自衛隊部隊が派遣される場合には、国際緊急援助隊の一員としての派遣となります。そのなかで自衛隊部隊は医療活動や物資の輸送活動などを実施することになります。陸自から医療要員が派遣されるということは決まっていますし、空自はC-130Hによる輸送活動を実施しました。ここで、今後の活動の参考に過去の地震における国際緊急援助活動を見ていきましょう。

 1999年のトルコにおける地震では、イスタンブルに海上自衛隊から輸送艦「おおすみ」、掃海母艦「ぶんご」、補給艦「ときわ」の計426人が派遣されました。また、2004年末にはスマトラ島沖地震の援助活動としてタイに海自から艦艇を派遣しました。インド洋での補給支援活動からの帰路についていた護衛艦「きりしま」、「たかなみ」、補給艦「はまな」が現場に向かい救援活動などに従事しました。また、これを引き継ぐ形で2005年のはじめに今度はインドネシアでの活動として輸送艦「くにさき」、護衛艦「くらま」、補給艦「ときわ」を派遣して陸自部隊や物資の輸送を行いました。さらに、2005年10月に発生したパキスタン地震には陸自UH-1を6機、空自C-130Hを4機、政府専用機2機を派遣しました。

 スマトラ島沖地震ではインド洋から帰還する際の艦隊が国際緊急援助活動に従事しています。今回もたまたま帰国途中の艦隊がいますが、ハイチまでは東南アジアと比べても距離があり、現地のニーズに合わないであろうことから派遣は難しいと考えられます。今必要なのは医療・防疫従事者と物資です。やはり、しばらくは空自の空輸隊を増強して物資の輸送活動を実施するのが最善でしょう。また、準備が整い次第、輸送艦、補給艦、掃海母艦、護衛艦などに物資や人員、ヘリや重機を搭載し、派遣することも可能性として考えられます。ただし、艦隊の派遣は距離もありますしかなり大変とは思いますが。

 さて、ハイチは国連の支援によって安定化の道をたどっていました。しかし、今回の地震で再びハイチ国内には失望が広がっています。日本は国際緊急援助隊としての活動を行うとともに、これを機にハイチでのPKOに参加することを検討してはどうかと思います。自衛隊とハイチの関連がないかと少し調べてみたのですが、ハイチでのPKOにかかわる自衛官が派遣されていたことがわかりました。これは、ニューヨーク国連本部の平和維持活動局軍事部軍事計画課において2002年12月から陸上自衛官1名(2佐)が計画幹部として派遣されているもので、2004年6月から始まった国際連合ハイチ安定化ミッションMINUSTAH(United Nations Stabilization Mission in Haiti)の運用における助言や計画立案、現地視察などを行っているようです。現在派遣されているかどうかはわかりませんが、このような経験が自衛隊にあるのならばハイチPKOの情報も参加国並みにあるのではないでしょうか。

 MINUSTAHは期限になっても延長されながら現在に至ります。ブラジル陸軍を主体として2004年に始まり、現在は約9000人のPKO要員が派遣されており、先ほど述べたように3500人が増員されることになります。2006年に選挙が行われるなどハイチは問題を抱えながらも安定へ向かっていましたが復興にはかなりの時間を要します。遠い中米の国ですが、ホンジュラスにハリケーン災害支援を行ったこともありますし、民主党政権が進めるPKOへの積極参加にも合致しますし、PKO参加は今後十分検討する価値のあるものであるとおもいます。

 再び現在の状況ですが、米軍が治安活動、医療支援活動、物資・人員輸送活動などで目立った活躍をしているようです。近いこともあって迅速かつ大規模な活動が行われ、陸海空軍・海兵隊・沿岸警備隊など全5軍で約1万人を派遣しているようです。これについてオバマ大統領は、世論調査で8割の支持を得ているということですが、米国はハイチに深くかかわっていたということもあって、支援の責任をこれも8割が感じているということです。オバマ大統領の対応は成功と言えるでしょう。政治的にいえば、危機をチャンスにしたということです。民主党政権には今後このような対応を期待できるのでしょうか。しっかり見ていく必要がありそうです。


▼関連リンク
JICA / 国際緊急援助
陸上自衛隊 / インドネシア国際緊急援助活動(地震・津波災害)
陸上自衛隊 / パキスタン国際緊急援助活動(地震災害)
防衛省 / ハイチにおける大地震に係る自衛隊派遣について(PDF)




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