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2009-12-26-Sat- 自衛隊の人員配分についてのコメントへの返事

 自衛隊の人員配分に関する意見をmiopan loverさんからいただきました。今回はそれに関する返事です。その前に前回のまとめをしておきます。(更新が遅れて本当に申し訳ありません)

・5兆円の枠内で防衛力を維持しなければならない
・防衛力の要は正面装備である
・正面装備を運用する人員を優先して補充すべき
・そのために普通科の人員を一時的に減らすのはやむを得ない
・穴埋めは予備兵力で行う

 さて、本題に入ります。寄せられた意見は陸上自衛隊の火砲や機甲兵力の大幅削減でした(コメントはここで確認)。コメントで述べられているPKO等の任務がこれから重要になるという認識は納得できます。確かに、普通科連隊の活躍の場は広がるかもしれません。5兆円の枠内での防衛力整備を考えれば選択肢の1つとして十分に存在し得るものだと思います。ただ、私はこれには不安を感じます。火砲や、特に一例として戦車を300輌にまで削減するということが述べられていますが、ここまで機甲兵力を削減してしまうという点にです。

 敵の侵攻順序を考えてみれば、海空自衛隊兵力を増強して大部分を防ぐことができれば陸自の兵力は多い必要はないと考えることができるかもしれません。しかし、軍事は外交と同じで相手があることです。相手が戦闘機を持っていればそれに対抗できる戦闘機を持つ。戦車も同じことです。他国が機甲兵力を保持している以上、陸上自衛隊も機甲兵力をなくすわけにはいきません。ソ連の脅威がなくなったから機甲兵力はいらないという意見はよく聞きますが、あらゆる可能性を考慮して軍事力を保有するというのが基本です。周辺国はもとより、ヨーロッパでも主要国は機甲兵力を維持しています。

 北海道の第7師団。日本唯一の機甲師団です。機甲師団とは簡単にいえば、戦車兵力を軸に自動車化および機械化歩兵等で構成された師団です。機械化歩兵というのは決してロボット歩兵などではなく、装甲車などによって戦車と同等の機動力を保持する歩兵のことです。第7師団はこれらによって機動打撃を担う唯一の部隊です。他の師団でも戦車は配備されていますが、第7師団は数少ない戦車連隊を3個隷下に置き、1個機械化普通科連隊を有します。

 機甲師団を維持するには確かにお金がかかるでしょう。しかし、これは止むを得ないということを理解していただけるでしょうか。かつて民主党は防衛費5000億円削減を公約で明言しました。この中で機甲師団の廃止、戦車・火砲の20%減が盛り込まれていたのは皆さんもご存じのとおりです。この公約が実現されなかったことは日本にとってよかったと言っていいでしょう。日本だけが機甲兵力をわざわざなくすということはあり得ません。ただ、機甲師団を維持したうえで他の師団にある戦車大隊を減らすということで全体の戦車の数を落とすことはできるかもしれません。北海道以外に配備されている戦車はほとんどが74式戦車です。これからTK-X(10式戦車?)の配備に伴って74式は退役していきます。その中でTK-Xの配備数を減らし、全体の戦車数を今よりも少なくするということです。300輌とまではいかないにせよ人員不足はそれで解消されるかもしれません。

 ただ、それくらいの削減では普通科を強化できるということにはならないでしょう。そこで、再びコメントに戻ると中央即応集団の充実といったことが書かれています。これには大きく賛成できます。全体の普通科兵力が落ちたとしても、中央即応集団、特に特殊作戦群、中央即応連隊、空挺団(普通科大隊)を強化することでより強力な普通科兵力を保有するしかないと思います。現在の活動を見てもPKOの他海賊対処任務で派遣されているのは中央即応連隊の隊員です。今後一般部隊に引き継がれる予定なのかもしれませんが、とにかく最初に動くのは中央即応集団隷下部隊です。それを考えれば中即団強化は陸自の戦力維持に欠くことのできない要素だと思います。ただ私とmiopan loverさんの考えで違うのは、普通科を削減しての中即団強化なのか普通科を強化してかつ中即団強化なのかということでしょう。

 陸上総隊創設が防衛大綱に盛り込まれる予定でした。中即団に並んで1師団の代わりに首都防衛集団なる部隊を創設し、各方面隊と合わせて総隊隷下に置くという案でした。これを実現できれば陸自の定員を削減することができると思います。そして①機甲師団維持、②普通科兵力の削減、③中即団および予備自衛官強化を実施すべきだというのが私の考えです。何度も言うようになりますが、これらはあくまでも今後5兆円の枠が維持またはさらなる予算削減が行われる場合の1つの案にすぎません。予算が増額されるのならば陸自14~15万人規模を維持して海空自衛隊兵力を増強すべしというのが私の考えの基本です。冒頭の繰り返しになりますが、今回いただいたコメントは1つの案として今後の自衛隊の姿を考えれば十分検討すべき案だと思います。例で挙げられた300輌の90式戦車を機甲師団に重点配備して余りを他にまわすならば、ですが。

 まとめてみましょう。
第1案 普通科を削減し戦車等の装備維持をすることで防衛力とするべき
第2案 戦車兵力を大幅削減し、普通科や中央即応集団強化にシフトすべき

 他の意見を募集しています。私の意見もあくまでも素人考えでしょう。突っ込みどころはたくさんあるはずです。コメントを待っています。




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re:私の意見

Nさん

丁寧なお返事ありがとうございます。
私のコメントはまったくの素人意見にもかかわらず、
本当に恐縮です。

以下簡単なレスポンスです。たしかに予算と人員のセーブという意味では機甲部隊の削減はそれほど大きなインパクトはないかもしれませんね。それに、戦車部隊などの必要性を私はちょっと過小評価していたようです。勉強させていただいております。

そこで、また、ひとつ案を考えたのですがどうでしょうか。普通科の削減を最小にしつつ、PKOなどのMOOTHの任務に対応する能力を維持するための一計です。

実は、最近より広い観点で、リベラル政党が幾度となく主張している自衛隊とは別個の国際協力隊というような案を最近見直しております。

アメリカやオーストラリアといった国では、平和維持やCounter Insurgencyなどのミッションで「軍隊がすべて行う必要はない」との観点から、医療や食糧配給、一部の輸送業務、農業支援などなどの分野で民間の力をどんどん使う方向でいます。アフガンのPRTやインドネシアの津波災害支援などはいい例だと思いますが、一計として既存のJICAや国際緊急協力隊などを、規模を拡大し、さらに訓練を充実させることにより、効果的に自衛隊と一体となってミッションが行える体制を構築するというのはアイデアとしてどうでしょうか?

もちろん即応性という意味では、やはり自衛隊は必要ですが、上記のような自衛隊と別の部隊、あるいは有志のNGOや個人をより組織的に訓練して、プランインすることは、自衛隊という名前や日の丸のために命をという感覚をあまり持たないが、世界のため、困っている人のためといった人道意識の高い人々のリクルートをする効果があるような気がします(加えて、自衛官3000人あげるよりも、社民党や旧社会党の緒議員も受け入れやすいのではないかと思います。)。

もちろん現在でも上記のJICAや待機登録要員制度などがあるとうかがっておりますが、私はより訓練を充実させて、より規模を大きくしたものを想定しております(5千人の給料をもらう常備要因のような)。

ということで、結論としては、“第一案”に加えるアイデアとして、普通科削減枠の最小限化&MOOTWのための能力維持のため、上記のようなcivilian technical personnel のような部隊を創設・育成するというのを提案したいと思います。もちろん、これに加え、300とは言わないまでも(500とか)もう少しモデレートな規模で戦車部隊の規模を削減するのは議論してもいい気もします。

ちょっと自衛隊のフォースビルディングというより少し広い文脈で話しておりますが、議論に値するアイデアであることを祈ります。

2009/12/27 20:09 | miopan lover [ 編集 ]


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