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2009-12-20-Sun- 陸自から海空自に人員を振り分けるという意見について

 私が以前書いた意見に関してコメントが寄せられました。今回はそれについての記事となります。まずは私の発言内容です。

自衛隊は一人ひとりが戦力であり、特に護衛艦に限って言えば定数を満たしてこそそれの持つ力を最大限発揮できるのです。もし増員が認められないようならば、陸自の人員配分を海自にまわして護衛艦の定数を満たす必要があると考えます。陸自も人が足りないといいますが、もとの比率が多すぎるのであってそれぐらいの配分変えならば「効率化」の範疇ではないでしょうか。

 この部分が書かれた記事について他の部分にも意見が多くあるとは思いますが今回はこの部分だけをとりあげます。この陸自の定員を海自にまわすという意見について。戦車を動かす人員が足りないことを例にあげられ、陸自から人員を割り振るのは以ての外である、という意見をいただきました。このように考える方は多くいらっしゃると思います。私自身も同感です。あのようなことを書いておいていまさらなんだと思われるかもしれませんが、私が海自びいきであるという理由で陸自からの人員割り振りを言ったわけではありません。それに海自をひいきしているわけでもありません。

 防衛予算は毎年約4兆7000億円で年々減少しています。予算が減れば自衛官の定数は減り、装備品も調達できなくなります。一括調達ができないために高価になってしまう装備品もあり、その部分での経費を他に使うことができればと思うこともあります。自民党政権下で平成15年度から防衛費削減、つまり軍縮を行ってきた中で、平成21年度中に実施される予定だった防衛計画の大綱策定が政権交代で来年度に先送りされました。この策定される"はず"だった防衛大綱では、防衛費縮減方針から抜け出すことが盛り込まれる"はず"でした。しかし、民主党政権となり、防衛大臣は予算削減の意思が無いと発言しているものの、事業仕分けの様子からみても、今後も自民党政権から軍縮路線を引き継いで防衛費削減を実施する可能性が十分ありえる状況となりました。そして、来年度予算は次のように方針が決定しました。

防衛予算は「極力抑制」 政府、来年度の基本方針を決定(asahi.com)
 鳩山政権は17日午前、首相官邸で安全保障会議(議長・鳩山由紀夫首相)を開き、来年度の防衛予算編成の基本方針を決定した。厳しい財政事情を踏まえて予算を「極力抑制する」とした。地対空誘導弾パトリオット3(PAC3)の追加配備については、弾道ミサイル対処能力の向上を図る必要性を認めた。



 こういった状況をみても今後は、最低でも現状維持の状態が続くと思われます。つまり5兆円に満たない予算の中で毎年装備品を調達しつつ、さらにBMD(弾道ミサイル防衛)体制を整備していかなくてはならないのです。その上で防衛力を維持していかなくてはなりません。そこで、各自衛隊の戦闘力を維持していくにはどうすればよいのかということを簡単に考えました。自衛隊の戦闘力の大部分は正面装備(戦車や護衛艦、戦闘機など)で決まります。特に、海自や空自ではその傾向が強いと思います。それは護衛艦や航空機が戦闘力そのものだからです。では陸自はどうなのかというと、当然戦車や火砲、航空機などの装備品が重要な戦闘力となりますが、それだけではなく、人そのものが戦闘力となっている普通科という部分があるわけです。これらのことを踏まえて、次のように考えたわけです。

 防衛力を維持するには最低でも現在の正面装備を維持するしかない。それにはその装備を運用する人員が必要になる。しかし、自衛官の増員は認められない。それならば正面装備運用に携わる定員を満たす方法のひとつとして、陸上自衛隊の主に普通科から陸海空自衛隊装備を運用するための人員を他に供給しなければならないのではないだろうか。

 5兆円の枠内で防衛力を維持しつつ正面装備にかかわる自衛官の定員を満たすにはどうすべきかということを考えた結果です。普通科を軽視しているわけでも陸自を削減したいわけでもありません。ですから普通科にあいた穴を埋める方法も考えなくてはなりません。それにはやはり予備自衛官や即応予備自衛官を拡充するしかありません。常備自衛官と比べて質は落ちますが、仕方のないことだと考えます。普通科から人員を切り取ると考えたのは予備自衛官でなんとか数は揃えられるからという理由もあります。戦車・火砲や自衛艦、航空機の運用を予備自衛官に任せることはできませんから。それに、正面装備と普通科隊員それぞれを減らした後で再び元に戻す時に、どちらが現状を回復しやすいかということも判断材料になったと思います。つまり、正面装備の再調達と普通科隊員の再教育のどちらのほうが効率よく素早く行えるかということです。防衛産業の基盤が不安定になっている今、一度調達をやめたものを再び調達できる保証はありません。それに比べて普通科隊員の教育のほうが、大変で労力のかかることだとは思いますが安定的に実施できると考えました。

 以上が人員振り分けについての説明です。納得していただけたでしょうか。もちろん、話をもっと詰めれば海空自衛隊の防衛力の維持は正面装備だけではできないという意見もあるでしょう。一つ例を挙げれば戦闘機や哨戒機などの運用についてです。いくら戦闘機があっても整備や管制などが充実していなければ実戦で使えません。特に長期間の作戦では整備員の予備、つまり交代がなければ24時間体制で任務を行うことはできないのです。それを言えばそこにも人員が必要だということになりますが、今回は正面装備の維持を優先しました。

 そもそも、実質的にGDP1%の枠内に収められている現在の防衛費の状況を変えることができれば人員の再配分など行う必要はないのです。つまり、今の規模から7~8兆円規模(GDP1.5%程度)まで予算を増額できればきちんと定数を満たすことができます。もしくは、BMD関連予算を別枠で設けるなどの対応が政府にできるのならば、予算を実員や予備自衛官の拡充、装備の充実などに使うことができます。ちなみに、防衛費の40~45%は人件費・食糧費で占められています。

 とにかく、現在の状況で運用能力を維持できるならば人員再配分や削減をする必要はありません。陸自は15万人規模を維持できるならばそのままでいてほしいのです。予算が増額されるならば優先的に海自や空自にまわすべきだとは思いますが、それは望めません。3自衛隊が防衛力を維持しつつこの厳しい局面を乗り切らなければならないのです。

 これに関して意見、指摘、疑問などのコメントをぜひお寄せください。公開非公開どちらでもかまいません。不特定多数の人間が見ているこのブログを防衛問題を考えていく場所にしたいと思います。それ以外のコメントでもいっこうにかまいません。それと、PCの不調で昨日から更新が遅れました。コメントをいただいたにもかかわらず、すぐに対応できずに申し訳ありませんでした。またこのような問題を含めてエントリーを作成するかもしれません。




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私の意見

はじめまして。
難しい問題ですね。
私は自衛官の人員の問題については素人以外の何者でもないのですが、簡単に意見を述べさせてください。

僕の意見は陸自の重武装部隊の削減(90式戦車やりゅう弾砲部隊など)です。以下がその理由です。

陸自、とくに普通科の人員を削減することは、確かにNさんの言われるように正面装備の大規模な削減を伴う他の部隊の人員カットにくらべて回復可能性が高いかもしれません。しかし、同時に普通科やライト・インファントリーが行うPKOやその他の国家間戦争以外の任務が、冷戦後、そして、民主党政権の方向性として自衛隊の重要な任務になっていることを考えないといけないと思います。

これに比べて、90式戦車などの担う防衛任務は具体的にどういうものがあるのでしょうか?おそらく日米の買い食う作戦が失敗したのちの本土上陸侵略への対処があるとおもうのですが、そうだとすれば、海自ではなく陸自の戦車部隊などを人員補充で優先することは優先順位として間違っていると思います。

その意味で、防衛力整備の全体的方向として、海自空自の規模現状維持・装備向上は継続路線として、陸自はよりPKOや同盟の文脈での海外任務などのライト・インファントリーが担う任務に装備も人員もシフトさせるべきではないでしょうか。もちろん陸自を完全に日本防衛任務からとけというわけではなく、90式を例えば300台程度にして、その分、中央即応集団をさらに充実させるなど重心のシフトを行うべきなのかなと考えます。

いかがでしょうか。
私もいろいろ考えていきたいと思いますので
レスポンスお待ちしております。

2009/12/23 13:59 | miopan lover [ 編集 ]


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