FC2ブログ


Nの軍事ブログ

ご批判、意見、訂正など是非お願いいたします。何か情報があれば是非コメントをお待ちしております。
2009-11-27-Fri- 防衛予算は事業仕分けに適していたのか

 行政刷新会議で事業仕分けが行われる中、防衛予算についても議論が行われました。しかし、防衛大臣からは批判が出ています。

軍服海外調達「聞いたことない」=防衛相

 北沢俊美防衛相は27日午前の記者会見で、行政刷新会議の「事業仕分け」で自衛隊の制服購入費が海外調達などによる縮減を求められたことについて「軍服を海外に依存するなんて話は世界中で聞いたことがない。その国と危険な状態になったら、おんぼろ服で事に臨むのか」と批判、「経費削減だけで論じている。論点がずれている」と語った。 
 自衛官の増員要求が認められなかったことについても「一般公務員と、国防の任務に就く人とを、同列に論じている」と疑問を呈した。(2009/11/27-10:26)



 北沢防衛大臣に関しては、過去に訓示や答弁などでは腑に落ちない点がいくつかありましたが、防衛大臣に就いて以来防衛省・自衛隊のために仕事をしていると国民の一人として感じています。今回もきちんと防衛大臣として事業仕分けについて反論をしています。まあ、これは防衛大臣でなくても普通に考えて制服を海外(中国など)で作ってもらえばいいなんてことを言うほうがおかしいと思いますが・・・。

 事業仕分けでは素人が議論を行い、国防体制を基本から維持していくということを考えずにとにかくなんでもいいからコストを減らすことしか考えておらず、しかも短時間で結論を出しています。防衛予算はこんな適当な議論で結論が出されるべきではありません。防衛大綱を先送りしたからには、もう一度民主党としての国防方針を立て、それに基づいて見識ある政治家やまともな専門家を交えて防衛予算の細部を議論すべきであり、あんな事業仕分けで簡単に見直しと言われてもも防衛省も国民も納得できません。防衛大臣がそれを代弁してくれています。今後中身のある議論がなされることを期待したいと思います。

 さて、議論の内容ですが注目したのは、自衛官の実員増要求と備品、被服、銃器類・弾薬のコストについてです。ちなみに今回の防衛省関連の事業仕分けは第3会場で行われ、行政刷新会議サイトに評価コメントが掲載されています(以下全てPDF)。

自衛官の実員増要求(評価コメント)
備品、被服、銃器類・弾薬のコスト(評価コメント)
装備品の調達(評価コメント)

 「自衛官の実員増要求」では防衛省は護衛艦などの第一線部隊に対して約3500人の増員(72億円)を要求しました。評価は「来年度予算への」計上は見送り」となりました。まったく納得できない話です。特に海上自衛隊に絞って言えば護衛艦人員の定数割れが起こっているのが現状です。それゆえに海賊対処任務や補給支援任務へ派遣される護衛艦の定数を満たすために人員を他から集め、しわよせが他にまでわたっています。それがいまだに解決されずにいるというのは大きな問題です。評価者コメントでは国家公務員の人員削減の「聖域」になっているという意見がいくつかありましたが、そもそも他の公務員と同列に扱うことこそ問題であり、聖域やらなんやらというような話ではないのではないでしょうか。自衛隊は一人ひとりが戦力であり、特に護衛艦に限って言えば定数を満たしてこそそれの持つ力を最大限発揮できるのです。もし増員が認められないようならば、陸自の人員配分を海自にまわして護衛艦の定数を満たす必要があると考えます。陸自も人が足りないといいますが、もとの比率が多すぎるのであってそれぐらいの配分変えならば「効率化」の範疇ではないでしょうか。

 次は備品等のコストについてです。備品については徹底してコストを抑える努力をすべきです。必要のないものも厳しく見ればあるかもしれません。ただ、予算への大きな影響はないでしょう。被服については当然今までどおりにやるべきです。自衛官に対して十分に被服や個人装備品は供給すべきであり、海外特に中国などから輸入してコストを抑えろなどという話はする必要もありません。輸入するとすれば欧米西側諸国に限らねばなりませんが。銃器類・弾薬に関しては次のようなコメントがありました。

「国内にこだわる時代でもないと思われる。」
「カラシニコフについて検討したとの事であるが、有事の対応についての検証が必要ではないか。
必要であれば口径変更を含めて(口径ありきでの選択ではなく)。輸入調達の導入・拡大にあわせ
て、調達銃器の妥当性の検討(例:1 億~2 億丁作ったといわれているカラシニコフ機関銃)。」


 89式小銃の価格が高いのは調達数が毎年少しずつしかないからであり、大量生産・一括調達を行えば単価を下げる余地はありませんか?どこからカラシニコフを導入すべきという話になるのでしょうか。そもそも実戦で使用できない、輸出もできない、買ってくれる国もないという小銃やらなんやらのコストを抑えろというのが無理な話だとは思いますが。輸出されている主要な小銃と言えば、米国のM16、英国のL85、仏国製FA-MAS、AK-47などでしょうか。これらはそれぞれの国が多くの輸出先を持っており、安価で実用性があるものばかりです。もし選ぶとしたらこの中のものになるのでしょうか。日本としては日本人の自衛官に合った小銃を国産で生産できるというのが強みになっているのではないでしょうか。

 最後は装備品の調達ですが、判断が下されず政治に任せるということになりました。賢明な判断に思えます。素人に決められたら大変ですからね。建設的な議論と総合的な判断を期待したいと思います。ただ、22DDH(ヘリ搭載護衛艦)、TK-X、P-1哨戒機などに関しては予算が認められない可能性が十分にあります。

 やはり軍事に関してはきちんとした知識と経験をもった専門家や政治家が議論を行うべきだとあらためて感じました。とにかく、他と防衛関連事項を一緒にするべきではありません。まともな議論ができるような体制を整えてほしいと思います。


▼参考リンク
行政刷新会議




コラム | trackback(0) | comment(0) |


<<スペインの漁船が海賊を撃退 | TOP | PAC-3追加配備をどうするのか 今後の国防を再び考える>>

comment











管理人のみ閲覧OK


trackback

trackback_url
http://96483.blog59.fc2.com/tb.php/274-24d52e1d

| TOP |

●訪問者数

2009年11月19日から


いままでの単純HIT数
ブログパーツUL5

●BLOG内記事検索

●プロフィール

N

Author:N
 
自衛隊、日本関連の軍事情報を中心に運営しています。

▼リンク


このブログをリンクに追加する

●最新記事

●最新コメント

●最新トラックバック

●日付別記事一覧

08 | 2020/09 | 10
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -

●月別アーカイブ

●カテゴリ

●注目!!!

クリックをお願いします


軍事 ブログネットワーク

単純HIT経過


QRコード

QRコード

RSSリンクの表示

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

RMT