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2009-05-25-Mon- [海賊対処]危険と常に隣り合わせ 自衛官の保障は

 ソマリア沖・アデン湾は海賊対策の最前線と言えるだろう。海賊の活動範囲は、各国の警戒や取締りなどもあって広がっているようで、依然警戒が必要な状況である。幸い護衛艦が護衛活動中に攻撃を受けた例はないようであり、海賊に追われたと思われる船を助けたときも護衛艦は相手に攻撃をさせることなく追い払い、抑止効果を見せた。しかし、いまだに海賊事件は後をたたず、法的な問題をめぐっても各国で問題が残っている。危険と隣り合わせであるということに変わりはなく、自衛官や海上保安官の身が心配である。そこで、今回は最悪のケースも想定して派遣隊員の身分保障はどうなっているのか、そしてどうするべきかを見ていきたいと思う。

●手当と賞恤金(しょうじゅつきん)
 まず手当だが、日本関係船舶の護衛には日額2000円つくなど、業務内容に応じて日額で400円~4000円の特別手当がつくという。もちろん通常から艦艇乗りにはついている航海手当などは通常通りつく。派遣海賊対処航空隊の隊員や航空自衛隊の輸送支援にも手当はつくことになるだろう。また、最悪の状況、つまり攻撃による隊員の負傷や死亡のケースが発生した場合、最大9000万円の賞恤金(しょうじゅつきん)が政府から遺族に支給されることになっている。

●勲章について
 危険な任務を兵士が遂行したり、活躍があった場合、国家がそれを労い、表彰すべきであることは言うまでもないだろう。しかし現在、防衛省では防衛記念章という自衛官のキャリアを記念するためのリボンは存在するが独自の勲章を定めてはいない。旧軍では軍人最高の栄誉として、金鵄勲章が定められていた。もちろん、それなりの戦功をあげたものにしか授与されなかったものである。金鵄勲章は受勲者の階級で7段階に分けられていた。そして、受勲者には破格の年金などが支給されていた。

 防衛記念章はほとんどが自衛官の経歴を記念するだけのもので、ポストをつとめたり、海外派遣任務に従事することで授与されるものである。戦闘を行って戦果をあげるということが前提にない自衛隊にとっては、金鵄勲章のような勲章がないのはごくあたりまえのものだと思われるが、海賊対処も含めて、自衛官が危険な地域で活動する機会が増えている。そうでなくとも、不審船事案などで危険と常に隣り合わせである。

 なにも、金鵄勲章を復活させよと言いたいのではない。自衛隊が戦闘に積極的に関与しない現状を考えればそのようなものの復活に意味はない。それよりも現状に適した勲章を制定すべきだと考える。防衛記念章は外国の軍で言う勲章のリボン(略綬)にあたるもので、メダルがないという主張もあるが、経歴を表彰するだけの防衛記念章にメダルをつけるよりは、より活躍した自衛官に対して新しい勲章をもって充てたほうが名誉なことであると思う。それに、メダルのない勲章(つまり、略綬だけ)も米軍ではしっかり存在している。であるから、防衛記念章は一部にメダルを付与し、あとは規模を縮小してリボンだけにして、新たに勲章を制定すべきである。新たに勲章を制定することを考え、今回は実戦経験豊富で洗練された米海軍(海兵隊も含む)の勲章を中心に参考にしながら現在の活動規模の自衛隊に適した勲章制定を模索しよう。

 まず、真っ先に思いつくのが攻撃による自衛官の負傷や死亡である。米軍では負傷や死亡した兵士に対して、パープルハート(Purple Heart)勲章(名誉負傷勲章などとも呼ばれる)が授与される。戦闘で負傷すれば誰にでも、である。これに相当する勲章が今一番必要だろう。

 次は、万が一攻撃を受けた場合に正当防衛として戦闘になり、仲間を守るなど勇敢に戦って部隊に貢献した自衛官に対して与える勲章はどんなものがよいか。これは判断にもよるが、海軍のものでいえばNavy Cross(ネイビークロス、海軍十字章)か米軍人最高の栄誉であるMedal of Honor(名誉勲章)にあたるものであろうか。ネイビークロスは海軍独自のものとしては最高の栄誉である(全軍共通で名誉勲章が最高位で大統領から直接授与される)。もし3自衛隊それぞれに一番くらいの高い勲章を制定すればこのケースはそれにあたるだろう。米軍では例え死亡してしまっても授与されるケースが多々ある。

 また、今のケースを勇敢な行為としてとらえるならばBronze Star(ブロンズスター、青銅星章)やNavy & Marine Corps Commendation Medalなどにもあたるだろうか。これらは勇敢な行為や功績をあげたものに対して授与されるものである。

 非戦闘時に優れた功績や勤務成績をしめせばMeritorious Service Medalが授与される。これに相当するメダルであれば自衛隊内部でも制定できそうである。

 また、旧軍の従軍記章のような形で、防衛記念章にある海外派遣任務にはメダルも付与した勲章を制定してもいいのではないかと思う。


 勲章に関しては以前から度々話は出てくるが、制定にはいたっていない。2004年に陸自が、戦死や戦闘で活躍した自衛官に対する勲章を制定することを求めることがあったようである。有事を想定して独自の栄典制度の必要性を主張した。本来このようなことは国民、政府が創設すべきことであり、自衛官が自ら言うものでもないが、このような状況が長きにわたって続けば、不満が出るもの無理はないかもしれない。今回上記に挙げた米軍のパープルハートと名誉勲章に次ぐ各軍の勲章に相当するものは最低でも制定すべきではないか。そして、勲章には年金などの特典もつけ自衛官に与え、中でも死亡した隊員に対しては賞恤金(しょうじゅつきん)とあわせて遺族に支給すべきである。もちろん、過去に海外任務に従事したものについてもさかのぼって勲章を与えるのがよいだろう。

 3自衛隊それぞれの勲章を制定する際に、海上保安官のための勲章も海上自衛隊と重なる部分も考慮して制定すべきである。有事の際には海上保安庁は防衛大臣指揮下に入る重要な組織である。そうでなくとも、通常の危険の伴う職務を考えれば勲章を制定して当然である。

 再度述べるが、自衛隊における栄典制度の確立については政府の命令で国家に貢献した自衛官を労うために、政府がすべき当然のことであると考える。自衛官だけ特別扱いなどということはない。危険地域で自らの命を危険にさらして今回の場合で言えば、シーレーンの確保に寄与するために、海賊対処にあたる自衛官に対して勲章を与えるのは当然のことだろう。そういった栄誉も含めて自衛隊全体の士気が上がり、新たな任務にも不安を少しでも減らしてのぞむことができるのではないか。もちろん、勲章のために職務を全うするものではないであろうが、我々のせめてもの感謝として制定すべきではないか。功績のあった自衛官や海上保安官に栄誉を与え自衛隊や海上保安庁を支える「人」に対する保障をすべきであると考えるのはNだけであろうか。

 ただ、これだけ栄典制度の整備を主張しているが、そればかりでは不十分である。信賞必罰というのが基本的な考え方であり、自衛隊なら自衛隊、軍なら軍で軍法会議を設置して米国の統一軍法典(UCMJ)に相当するものの制定も必要である。これについてはまた別の記事で更新することになるだろう。
 


~余談~
 もう1週間以上前から溜まってた記事でようやく更新できました。




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