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2009-05-14-Thu- [中東情勢]イラク基地内で米兵が発砲 イラクの状況

 今月11日、米国防総省はイラク首都バグダッドのCamp Liberty(キャンプ・リバティ)で米軍兵士が銃を発砲し、5人が死亡したと発表した。この事件はキャンプリバティのカウンセリング室で起きた。発砲した兵士はジョン・M・ラッセル陸軍3等軍曹(44)で通信技術兵。彼は武器を手に入れた後に軍用車を盗み、診療所まで向かった後に発砲した。ラッセル3等軍曹は5つの殺人と加重暴行で起訴されている。彼はイラクに従軍するのが3回目で、ボスニアやコソボにも配属された経験を持つ。犠牲者の1人は海軍中佐で第55医療中隊に所属しており、このカウンセリング室で勤務していた。残りの4人のうち1人もカウンセリング室で勤務していた。

 この事件は精神的なストレスによるものなのかまだ詳しくはわからないが、PTSDの患者は大変多い。多くの兵士が次々に派遣される中での精神的ケアは非常に難しいのである。そんな中での悲劇だろうか。今回のような事件は昨年の9月14日にもイラクで発生している。

 事件のあったキャンプ・リバティはバグダッド国際空港の北東に隣接する基地でグリーンゾーン(米軍管理区域)の西に位置している。(参考:http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2601436/4137555#blogbtn)

 キャンプ・リバティはビクトリーベース複合施設の一部で、以前はCamp Victory Northという名称で2004年9月に現在の名称になった。ビクトリーベース複合施設は中心となるキャンプ・ビクトリーとキャンプ・リバティ、キャンプ・ストライカー、キャンプ・スレイヤーで構成されている。

 イラクの情勢を見ていこう。2008年9月16日にイラク多国籍軍司令官がデイビッド・ぺトレイアス陸軍大将から現在のレイモンド・オディエルノ陸軍大将に交代した。交代式典はキャンプ・ビクトリーに位置するアル・ファウ宮殿で行われた。オディエルノ陸軍大将はオペレーション・イラキ・フリーダムに参加している。治安回復に貢献したぺトレイアス陸軍大将はイラクやアフガニスタンなども管轄する中央軍司令官に就任している。

 2009年1月1日、米国は地位協定失効をうけて、バグダッド中心部のグリーンゾーン(米軍管轄区域)の治安権限を正式にイラク政府に移譲した。英軍が使用していたバスラの空港の管理権限もイラク側に移譲された。イラクでは治安が少しずつ回復しており、死者数も減少傾向にある。キャンプ・リバティには様々なファストフード店やスーパーがあり、音楽プレーヤーなども手に入る。掃討作戦が減少したことで余裕が増えているのである。

 3月20日にイラク戦争から6年が経過。4月23日、イラク軍がイラク内でのアルカイダ主導者を拘束したと発表。4月30日には英軍がイラクにおける戦闘作戦を終結し、今後はイラク軍の訓練などにあたった後、7月末までに撤収する予定。米軍は9月末までに1万2000人を撤退させる予定で、イラクと米国の地位協定では2011年末までにイラク全土から全部隊を撤収することになっている。

 しかし、完全に治安が回復しているのではない。2月24日にはイラク人警察官が米兵に発砲し、米4人と通訳1人が死亡し、5月2日にはイラク陸軍の兵士が米兵に発砲し2人が死亡した。4月29日にはバグダッドで市場などを狙った爆弾攻撃が何件も発生し、48人が死亡、80人以上が負傷する大惨事となった。

 昨年の米兵の自殺者は100人以上でイラクやアフガニスタンでは増加している。治安がある程度回復したイラクでも今回の発砲事件のような精神的ストレスを抱えた兵士が存在している。これから「主戦場」となるアフガニスタンでは更なる問題となることだろう。最前線兵士の精神状態は厳格にチェックし、管理しなければならない。しかし、疲弊している米軍内でそこまでの管理体制が完全にできるかどうかといえば、それは非常に難しいだろう。そうなれば、兵士の任務期間を短縮したり、数回の派遣をするにせよ本土での休息期間を多くとるなど負担を減らし、精神状態の管理を本国で行うのも一つの手である。こうした状況は日本も参考にすべきことである。前線への部隊派遣でメンタルケアがいかに重要かがわかるに違いない。

 イラクの治安安定を担うものの一つとして、スンニ派の自警団がある。米国の資金提供などででき、最大10万人とも言われるスンニ派の自警団だが、シーア派主導の政府の中で問題が発生している。米軍の撤退に際して管轄権がイラク政府に段階的に移行したことで給与の支払いが遅れるなどして自警団のなかで不満が高まっている。給与は政府軍の半分ほどだという。今年3月には政府の治安部隊と自警団との間で銃撃戦までおきている。今後このような状況が続けば、自警団の中で不満を抱いた者が金目当てにテロリストになりかねないということも言われている。米軍撤退後の治安安定の鍵を握るのは自警団といっても過言ではないだろう。

 米軍のイラクでの戦闘は現時点では「勝利」と言えるだろう。開戦から6年でなんとか今のような状況ができた。今後はイラクからアフガニスタンへという状況になっていくのだが、イラクでの治安状況はいつ再び悪化するかはわからない。上に記したようにいまだにバグダッドでの攻撃は起きている。大規模な軍事作戦がなくなった今、民生支援が非常に重要になるだろう。イラクは国民生活を安定し、イラク軍や警察の訓練を強化して生活から本当の治安を手に入れる必要がある。これからの懸念はアフガニスタンとパキスタンとなることは間違いない。




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