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2009-04-22-Wed- 海上自衛隊特集 海自航空戦力を増強せよ

 海上警備行動に基づき、現在2隻の護衛艦がソマリア沖アデン湾で船団護衛活動を行っている。それに加えて、P-3C哨戒機2機の派遣も決定した。厚木基地の第4航空群からの派遣になるようだ。1機が主任務につき、残りの1機は予備だという。

 P-3C哨戒機(固定翼)が派遣されることからわかる通り、海賊に対処するためには広範囲をカバーしなければならないため、航空機の存在が大きい。すでに派遣されている護衛艦にもSH-60K哨戒機(回転翼)が搭載されており、インド洋で補給支援活動に従事している護衛艦にも搭載されている。ヘリがあれば艦の進路をずらすことなく周辺を警戒でき、目視も可能である。海上自衛隊の海外任務が増える中、実はこうした作戦機が近年の防衛費削減から定数が減らされている。海上自衛隊の予算は、平成20年度で1兆694億円となっており、3自衛隊の中で一番低く、定員も毎年削減されている。平成21年度は1兆699億円。そこで、今回は海自航空戦力を増強せよという題名にした。


●P-3Cと後継機
 海賊問題以前からP-3Cの名前は不審船事案や流氷観測などでメディアに登場することはあったが、海賊対処で初めて海外派遣されるということで注目を集めている。不審船事案では対潜爆弾を投下し、水の壁をつくり不審船の行く手を阻んだこともあるが、海賊相手にしかも海外に拠点をおいて哨戒活動を行うの初めてのことである。

 そんな表舞台で活躍する予定のP-3Cも先月に1機が退役した。第4航空群第3航空隊に所属していた5002号機で、昨年11月14日に飛行を終了し、今年3月24日に除籍された。今後少しづつP-3Cは除籍されていくが、それとともにP-3の派生機も退役していく。海上自衛隊に配備されているP-3の派生機はEP-3(電子戦機)、UP-3C及びD、OP-3Cである。これらP-3機の後継機はどうなっているのか。

 後継機は現在厚木航空基地の第51航空隊(51空)で調整が続くP-X(P-1)である。これは国産の固定翼哨戒機で、70機程度の配備が予定されている。現在配備されているP-3Cよりも少ないが、能力が飛躍的に向上しているために、問題ないということである。上記の多用機もこれによって置き換えられることになるだろう。そうなれば、合計で約80機程度が配備される予定である。ただ、現時点ではまだ実戦配備の予定はないようで、調整がしばらく続く。もしかしたら観艦式で飛行がみれるかもしれない。

 P-3CやP-1には魚雷や対潜爆弾のほかに対艦ミサイルも装備できる。P-1には最大8発が搭載できる。また、海上自衛隊は調達情報からAGM-65マーベリックミサイルを導入しているとみられ、実際に運用しているかどうかはわからないが、P-3CやP-1で使用されることになるだろう。マーベリックミサイルは空対地誘導弾であり、対地、対艦など様々な用途で使用することができ、海上自衛隊が対地攻撃能力を強化しようとしている?という見方もできるかもしれない。


●SH-60K
 SH-60Jをもとに開発されたヘリコプターであるSH-60Kは能力が飛躍的に向上し、新型機といってもいいくらいのものだろう。SH-60Jの今後の退役に伴い、SH-60Kが配備される予定だが、全てが入れ替わるわけではなく、SH-60Jの後継機がいま検討中である。ただ、最終的に全体としての機体数は減少方向に向かう。

 SH-60Kは先月就役したひゅうが型護衛艦に搭載されており、高度な運用が期待される。また、SH-60Jよりも多彩な武器を搭載できる。特に興味深いのは、平成16年度の調達情報で確認できる米陸軍省から調達しているAGM-114Mヘルファイアミサイルである。ヘルファイアミサイルは空対地ミサイルであり、ここでもヘリに対地攻撃能力を強化しようとしている?という勝手な想像ができるが、実際には小型船舶などに対して使用される模様である。

 ここで質問。海上自衛隊で陸上戦闘任務が与えられているのではないかとうわさされている部隊はなんでしょうか。また、先日米海軍特殊部隊SEALが行ったような海賊の狙撃を洋上で行うことができる海自の部隊は何でしょう。両方に当てはまるものを答えなさい。

 正解は特別警備隊(SBU)(他にありますかね?)。あれ?特別警備隊が「狙撃」とはなんぞやと思われた方もいるかもしれないが実は平成16年度予算で狙撃銃が調達されている。狙撃銃はドイツH&K製のMSG-90が調達されている模様。とにかく、狙撃銃のことは抜きにせよ、SH-60Kに乗り込んだ特別警備隊が地上作戦を行い、場合によってはヘルファイアで戦車を撃破するかもしれない?という勝手な想像をしてしまった。余談で想像を盛り込んで申し訳ありません。ただ、AGM-114Mヘルファイアミサイルはバンカーや軽車両攻撃用であるため、陸戦の話はあながち想像でないかもしれない。


●MCH-101
 MCH-101は掃海ヘリである米国製のMH-53Eの後継機として導入された掃海及び輸送ヘリである。MCH-101はひゅうがでの艦載機としての任務を付与され、その活躍が期待される。これからひゅうが型やそれに準ずる護衛艦が建造される中で、このような輸送機の活用は欠かせない。なぜなら、艦隊旗艦としての能力だけでなく、司令部としての重要な洋上拠点となりうる護衛艦への物資、人員輸送が極めて重要になるからである。それに加えて、特別警備隊の運用も深く関わってくるため、輸送ヘリは是非とも大量導入すべきである。


●YS-11
 YS-11は民間航路から2006年に引退しているが、自衛隊ではバリバリの現役である。海空自衛隊で使用されている。海上自衛隊では物資輸送の中心を担い、厚木から硫黄島や南鳥島などに物資を運ぶ重要な航空機である。ところが、すでに就役から40年にもなる機体は部品をなんとか調達している状態で運用されており、安全運航ができていてさすが日本製は丈夫だと感じさせるとはいえ、これだけ年月がたつとそろそろ後継機を選定する必要がある。



 以上、それぞれに紹介をつけてきたが、海上自衛隊の作戦機は減少方向に向かい、部隊規模も縮小されている。昨年3月に海上自衛隊航空集団隷下部隊は大規模な再編がなされ、機体数も削減された。その一方、個体での能力は向上している。任務がどんどん増加する中で数を質で補うことができるかどうかはわからないが、今後の運用方法が重要な問題となってくるだろう。

 先日就役した護衛艦ひゅうがは重要である。ひゅうが型に哨戒ヘリを最低4機、輸送ヘリを2期常備して運用する体制が整えば将来的にソマリア沖やインド洋で活動する際に大きな活躍ができることに間違いない。護衛艦の数も減らされることになれば機動力をもつ航空機は重要な作戦要因となる。日本近海の不審船対処やソマリア沖の海賊対処などの問題に効果的に対処するためには必ず航空戦力が必要になる。作戦機の削減をだけでなく、予算や人員の削減をこの今する必要は全くなく、この問題に経済危機はまったく関係ない。船が襲われるほうが金銭面のみならず人的、精神的に大きな損失が出るだろう。

 題名の通り航空戦力の増強を訴えているわけだが、よく見ると新しいミサイルを導入したりするなど必要なところにはしっかりと予算を割いているのかなと思うところもある。実際このような主張をせずとも知らないうちにしっかりとした環境整備を整えつつあるのかもしれない。



 最後に海上自衛隊航空関連豆知識を入れて終わりにします。

豆知識1.海上幕僚長の赤星慶治海将は固定翼機操縦士出身。航空集団司令官もつとめている。

豆知識2.ブルーインパルスのような曲芸飛行チームが海上自衛隊にもあるのか?あります。名前は「ブランエール(BLANC AILE)」。小月航空基地第201教育航空隊の教官によるもの。T-5練習機4機で行われる。スモークはない。個人的には凄く気に入っている。もっと対外活動を行って、規模も大きくしてほしいと思う。ブルーインパルスに匹敵するぐらいの飛行隊にしてほしい。













 ちなみに米海軍のアクロバット飛行隊はブルーエンジェルス。




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はじめまして。

我が町下関の基地にそんな曲芸飛行チームがいたなんて…正に灯台もと暗しでした。

2009/04/22 01:42 | 黒羊 [ 編集 ]


黒羊さんはじめまして。

そうなんですよ。あまり知られていないのでこれから広めていきたいです。今年も基地祭があるとおもうので是非足を運んでみたらいかがでしょうか。

2009/04/22 07:48 | N [ 編集 ]


毎年行こう行こうと思うばかりでしたが、今年こそは行ってみます。岩国には何度も行く癖に、小月は近所だから何時でも行けると放置していました(汗

2009/04/23 23:23 | 黒羊 [ 編集 ]


Re:

> 毎年行こう行こうと思うばかりでしたが、今年こそは行ってみます。岩国には何度も行く癖に、小月は近所だから何時でも行けると放置していました(汗

 なるほど、そうだったんですか。そういう私も行ったことはないんですよ。。。もし行ったら是非感想を聞かせてくださいね。

2009/04/23 23:39 | N [ 編集 ]


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2009/05/01 08:09 | hikaku [ 編集 ]


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